CHDKと呼ばれるCanonデジカメ改造ファームを入れて、IXY920でインターバル撮影を開放するまでの手順を以前まとめました。
今回中古でもっと古いIXY 800ISという機種を入手したので、その手順とその時の罠をまとめます。まぁ罠といっても古い機種だったのでSDHCカードが使えなかったってことなんですけどね…。調査不足でした。
基本手順はIXY 920ISと同じでした。ほとんど記事を補正する必要はなかったです。迷うことはなさそうです。
CHDKとは
CHDKとはキヤノン製のカメラのための改造ファーム(ソフト)です。IXY程度のコンデジでは封じられているRAW記録や、高速シャッター、スクリプトを呼ぶことでインターバル撮影、HDR等の機能が使えるようになります。自作スクリプトも作れます。
何がいいって、SDカードからの起動でソフトが動いてくれるので、普通のSDカードを使っておく分には通常使用に何も影響しません。また古いカメラでも使えます。最近ではもう出てこないであろう低機能な安いカメラでも、このソフトを入れたSDカードがあればカメラ好きでも遊べるカメラになります。
IXY 800IS
メーカーサイトによると、発表日:2006年3月7日。有効画素数:約600万画素。出た当時はIXYシリーズで手振れ補正が付いた初のコンデジでだったようですが、まぁ今となってはねぇといった感じ。可もなく不可もなく。中古で2000円台でした。
やはりくたびれ感があります。バッテリーも膨張してましたし。ただポーチがおまけでついていたのでちょっと得した感じです。
海外での名称はDIGITAL IXUS 800 IS。CHDKのダウンロードにはこの欧州での型番情報が必要です。ブランド名が違います。今回の機種は数字は同じですが、数字違いもあります。
手順
以前の記事に載せた通りの手順をトレースします。繰り返しになりますが簡単にメモします。
本体型番を調べる
今回はDIGITAL IXUS 800 IS
SDカードを用意
こいつが罠でした。あまりに古い機種ですっかり油断していましたが、SDHCカードが使えません。SDHCを入れるとカード異常と出てしまいます。クラシックなSDカードが必要です。我が家の棚をひっくり返して出てきた最大容量は2G。ん~インターバル撮影が目的だったので心もとないです…。
以前試した機種(IXY 920IS)は4G起動、16Gも含めて使えたので1/8容量です。しまったなぁ。気を取り直して作業を進めます。
本体ファームのバージョン確認
正式に入っている本体ファームのバージョンを確認します。SDカードのルート直下(SDカードのドライブの一番上)に、ver.reqという名前でなんでもいいのでファイルをおいておき、そのSDカードを入れてカメラを立ち上げます。その後、FUNCSETを押しながらDISPを押すと、ソフトのバージョンが表示されます。こんな感じ。
今回は1.01aです。
もう一回DISPを押すとメニューがもう一枚切り替わります。何かを意味してるんだろうけど謎です。何か不具合があったんでしょうね。ZoomLensErrorを補修したバージョンってことかな?まぁ今回は不要な情報です。
CHDKファームダウンロード
前記の本体ファームのバージョンに応じて
にある、Stable(安定版)かUnstable New Development(最新版)のどちらか好きな方を落としてきます。今回はixus800_sd700-101a-1.4.1-5493-full.zipを使うことにします。
他のカメラもそうですが、ぶっちゃけ本体ファームのバージョン間違えても「起動しないだけ」なので、バージョン確認なしで山勘で選んでもいいかと思います。
インストール
といってもダウンロードしたファイルを解凍して、SDカードにコピーするだけです。
CHDK起動
このままだと、SDカードがカメラブータブル(起動可能)な状態になっていません。このSDカードをカメラブータブルにする方法は複数あるようですが、
にある Method 2 ? Using CHDK itself to make the SD card bootable.で行きます。つまりカメラ単独でブータブル状態にします。
英語が読めればこの通りやってもらえればいいのですが、必要箇所を要約します。
SDカードをunlock状態(普通の状態)にしたうえで、カメラに装着。その後、カメラを通常起動。「再生」状態にしたうえで、MENUの一番左のタブの再生タブの一番下に「Firm Update」ってメニューがあります。
この辺り機種によって違うようです。以前試した機種(IXY 920IS)は再生ボタン起動でした。
その後これをぽちっと押すと、アップデートするかい?って聞いてくるので、OKを押すとCHDKが起動します。
その後CHDKのロゴが表示され、あたかも普通に起動したかのような状態になります。
そこでALTキーを押します。このALTキーと呼ばれるキーですが、機種によって違うようですが、PRINT-SHORTCUT or PLAYがほとんどのようです。この子は背面の一番上にあるPRINT-SHORCUTキーがそれでした。
その後CHDK menuから、Miscellaneous stuff -‘> SD Card’ -> Make Card Bootableの順でメニューを進んで、ブータブル化が完了です。
にも詳細記載があります。
その後電源落として、SDカードをlock状態(爪を下げた書き込みロック状態)にしてあげて、そのSDカードを使ってカメラを起動させるとオートでCHDKが起動します。このロック状態で写真が記録されたり、削除できたりするのがとても気持ち悪いですが、そういう仕様のようです。
このオートでCHDKが起動することをブータブルと呼ぶようです。
スクリプト
ここに載せたスクリプトがまんま動きました。これでインターバル専用機の完成です。
RAW撮影やHDR、動体検知からの自動撮影。色々凝った事ができるようになります。個人的にはインターバルができればよいです。
まとめ
10年以上前のコンデジをインターバル撮影専用機として復活させました。が今回の機種は残念ながら2Gの天井があります。バッテリーの予備は大量にあるのでまぁ予備機として考えときます。
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