ミラーレスを使ってオールドレンズ遊びをしていると、過去のカメラのセンサ(フィルム)とのフランジバックの違いでコンパクトなレンズが台無しになるくらいの長さのマウントアダプタが必要になります。
まぁ残念です。せっかくコンパクトなレンズでコンパクトなボディなのに。
そこで、専用マニュアルフォーカスレンズを買うことにしました。それが表題のレンズ。オールドレンズがさらにコンパクトになったイメージ。楽しいです。
OM-D E-M10 MkIIとのコンビネーションでその使用感をまとめてみました。
あえてのマニュアルフォーカス
別にオートフォーカスに不満があったわけではないです。オールドレンズを使いたいがためにコンパクトなミラーレスを買いました。olympusのOM-D E-M10 MkIIというカメラです。予想以上にオールドレンズとマニュアルフォーカスが面白かったので、同一マウントでさらに小型のpanasonicのDMC-GM1を追加で買ってしまいました。
両者MFフォーカスをアシストするピーキング、拡大機能があるので便利にマニュアルフォーカスを楽しんでました。ただ残念ながらマウントアダプタ自体が大きいので、小型のレンズ、ボディが台無しです。こんな厚さがあります。
このカメラのマウント(マイクロフォーサーズ)専用のマニュアルフォーカスレンズを買えばアダプタなくせるじゃん。ということで表題の専用レンズ、七工匠 7Artisans 35mm F1.2を購入して遊んでみました。重量150g、お値段約2万円。焦点距離35mm(マイクロフォーサーズ換算70mm)も普段使いには適度。
マイクロフォーサーズだけでなくAPS-Cサイズもランナップがあるので、Canon、Sony、Fuji派でも遊べます。最近以下の黒のほかに、シルバーも出たみたいです。
F1.2ののレンズを純正で買おうと思うとまぁいいお値段が付きます。サイズ重量もずしっと来ます。数字的に競合するのはM.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROですかね。こいつの重量は410g、サイズもでかいです。そしてお値段もずっしり、桁違いです。
これは安いし、小さい。マニュアルフォーカス遊びとしてはいい感じです。
装着感
くどいですが小さいです。絞り、フォーカスリングの感じもオールドレンズのそれと近い感じです。そしてレンズそのものの質感も悪くないです。安っぽい感じもないです。マウントアダプタがキャンセルできるオールドレンズ。って感じです。
最小ミラーレス(DMC-GM1)に付けても様になります。
マイクロフォーサーズだけでなくAPS-Cサイズもランナップがあるので、もう少し大きいサイズも結像してくれているのかなと思います。レンズを作り分けているとは思えないので、このセンササイズの小さいマイクロフォーサーズものはレンズの隅っこは使われていないと予想されます。
操作感
フォーカスリングには指をひっかけるくぼみがあり、オールドレンズのそれと同じように絞りがするすると動きます。何度かフォーカスリングと絞りのリングを回し間違えましたが、まぁ慣れれば使いやすいです。
絞りの雰囲気。最大絞り。
開放
ほぼ開放1.2で使っています。
使用感
明るいレンズです。ここまでだと被写界深度は浅く、フォーカスを取るのはとても難しいです。ミラーレスが持つアシスト機能、マニュアルフォーカスピーキングと拡大表示はフルに使う必要があります。ピーキングとはフォーカスがあっているところを色づけてくれる機能です。フォーカスリングをぐるぐる回すとその箇所が奥手前と移動していくのが分かります。合わせたい被写体のエッジが色づいたところで止めればOK。
加えて前記事でも書いたように、手動フォーカスブラケティングも多用します。それでもピントを外すことはしょっちゅうです。
その分ボケはキレイに出ます。このサイズのカメラ、レンズででここまで行くと面白いです。
あと明るすぎます。晴天の日中、開放で撮影しようとすると、シャッター速度が速すぎて全く追いつきません。露出オーバーになります。この場合NDフィルタが必須です。
あるいはメカシャッターをあきらめて、電子シャッターに切り替えて使うのもありです。メカシャッターに比べかなり速いシャッター速度で撮ることができます。メカシャッターだと1/4000くらいまで。電子シャッターだと1/10000とか。晴天の日中の開放だとこの辺りの速度まで上がります。ブラケティングを使う事もあり、普段は電子シャッターを使っています。高速にシャッターが切れるので明るいレンズ+明るい環境でも適正露出で撮影できます。
またこのOM-D E-M10 MkII、メニュー上電子シャッター、メカシャッター、って表現を使ってくれません。静音[♥]撮影という表現で電子シャッターを表現しているようです。低振動[♦](菱形マーク)ってのもあって、正直わかりにくいです。連写Lと連写Hという謎の連写モードよりはましですが、何が違うかかわからなくなります。
動きの少ない被写体であればローリングシャッター歪みも問題になることはないです。ただ車とか動きの速いものを撮影するときは注意しましょう。
写り
オールドレンズな感じです。最近のレンズですが。周辺光量のダウンもしっかりするので、絵によってはその補正も必要でしょう。普段RAWで撮って現像するのでそのあたりは後から補正しますが。
光学特性はどうなんでしょうね。開放側はふんわりした感じ。絞ればカリッとします。レンズのコーティングもどうだかわかりません。がそれを味として楽しみます。かっこいいサンプル写真は公式の販売サイトに任せるとして、素人がふらっと撮った写真を載せときます。
開放。1.2です。ちょっとでもピントがずれるとすぐぼけはじめます。ふんわりします。RAWで撮って軽くトーン調整だけしたサンプルです。
動きがあってもいっぱい撮れば何とかなります。
上記はOM-D E-M10の写真ですが、DMC-GM1も使ってます。もう何年も前のカメラです。EVFないです。ライブビューでもなんとか使えます。オートフォーカスの速度や精度が関係ないので、古いカメラでも楽しめます。
まとめ
オールドレンズの巨大なマウントアダプタのキャンセルを目的として、小型マニュアルフォーカスレンズに手をだしてしまいました。もらったオールドレンズをスタートとして、カメラ本体、レンズと高くついてきました。
がこれまでフルサイズの一眼レフを使ってきたこともあり、このサイズは新鮮です。身軽で、すぐ撮れるので、むしろ外撮影の枚数はこっちの方が多くなってきています。デザインも気に入っています。撮影が楽しくなってきます。
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