ミラーレスでマニュアルフォーカスレンズを楽しむ

カメラ

 最近の一眼レフのオートフォーカスに対して、スピードも精度も気になることはありません。基本ジャスピンです。メーカー純正のレンズでオートフォーカスじゃないものなんてないんじゃないでしょうか。

 がそこであえてのマニュアルフォーカス。機構が単純になる分小型軽量になって、メーカー純正では恐ろしい値段のするFの小さい明るいレンズも、数字上は同じようなものがお手頃価格で手に入ります。

オールドレンズという選択肢

 もともとミラーレスカメラを買った理由は、父から譲り受けたolympusのオールドレンズ群を使いたかったから。これまでずっとオートフォーカスレンズを使っていたので、絞りをくるくる回すと中で羽が開いたり閉じたりするのは覗いていて面白い。おー絞ってる。って感じがします。

 フルサイズ一眼レフ(Canon EOS 5D MkII)は持っていたので、マウンタ介してこのオールドレンズ使っていたのですが、ピントがつかめない、つかめない。当初は35mmフルで使いたかったので、ソニーのα7を考えたのですが、olympusのオールドレンズ付けるのにあのボディは違う、と思い、olympusのOM-D E-M10 MkIIを中古で購入しました。

 父から譲り受けたカメラ(右)と見た目はそっくりです。

 これにマウントアダプタを介しています。もちろん電子接点なども不要なので、ただの筒です。なので格安です。

 残念ながらレンズとセンサの距離(フランジバック)が違うのでかなり下駄が長いです。小型軽量レンズが少しがっかりな感じになります。

スポンサーリンク

ミラーレスでのマニュアルフォーカス

 ミラーレスの場合、通常の一眼レフにはない(原理的にできない)、ピント合わせをアシストしてくれる機能があります。マニュアルフォーカスピーキング拡大表示。これがあれば、おおよそ静止している被写体であればピント合わせの問題は少ないです。EVF(電子ビューファインダー)がついていればなおよしです。明るい屋外でもピント合わせがしやすいです。

 これらの機能と、高速連写での手動フォーカスブラケティングで動きのある被写体でもピントに関して問題になることは減りました。

 もちろん多分に慣れは必要です。動きの読めない子供を撮影するのはそりゃ難儀でしたが、あのコンパクトなカメラで面白い絵が取れるのでテクニックとしても持っておいて損はないと思います。

マニュアルフォーカスピーキング

 ピントがおよそあっているであろう、エッジが立っている箇所に色を付けてくれます。色は設定次第です。OM-D E-M10 MkIIでは、赤、黄、白、黒が選べました。イメージはこんな感じ。ピントが合っているエッジを色づけてくれます。おそらくエッジ検出してその箇所に色を重ねているだけだと思います。

 このカメラにはピーキングのレベル標準、強、弱と合わせて、ピーキング背景の輝度調整という機能がついており、ピーキング動作中に全体を明るくし、ピーキングの色を分かりやすくしてくれます。シャッター半押しで元の明るさに戻してくれるので使い勝手が良いです。これもONにしてます。

 最近のミラーレスなら基本装備されてそうです。あまりカタログには謳ってないみたいですが。およそ各社仕様は似たり寄ったりみたいで、OM-D E-M10 MkIIとpanasonicのDMC-GM1を持っていますが似た感じの操作感でした。

 また通常の一眼レフでも、ライブビュー専用機能として搭載されているものもあるようです。CanonのEOS Kiss X10iでも搭載されているようです。もちろんファインダー覗いたらできないのでしょうけど。

 OM-D E-M10ではFnキーが複数あるので、そのうちの一つにこの機能を割り当てています。便利です。Fn1にピーキング、Fn2に拡大表示を割り当てて使っています。ピーキングは常時ONでもいいくらいです。

 これと撮影時の拡大表示機能。この二つの機能を使いたいがためにミラーレスを購入しました。光学ファインダーではできない芸当です。

高速連写での手動フォーカスブラケティング

 一部のカメラに搭載されている、フォーカスブラケットという機能があります。これは1回のシャッターレリーズで、自動でピント位置を変えながら複数枚連続撮影してくれるもので、後からベストなピント位置の画像を選んだり、マクロ撮影した際に極端に浅くなる被写界深度をピント位置の異なる複数の画像の合成で深くしたりするものです。

 このブラケットを手動でやります。なんのことはない、連写設定でシャッター押してる間フォーカスリングをぐるぐる回していくだけです。

 この連写では、その撮影中オートフォーカスが動く必要もなければ、2枚目以降の自動露出もする必要がないので、カメラが持つ最速の連写設定でよいはずです。olympusの場合には連写Lと連写Hという分かりにくい表現になってますが、最速の連写Hでよいはずです。

 このリングの回し加減はある程度練習がいるかもしれません。取る被写体との距離、レンズの明るさ等考えながら撮りまくります。ほとんどがゴミ写真になりますが、まぁMFでベストショットを探すのだからしょうがないとします。

 このようにしてOM 50mm F1.8との組み合わせで連写した物がコレ。絞りは思い切り開放側です。実際はこの倍撮影してます。12枚からの1枚チョイスです。わかりにくいですが、風で揺れているのでピント位置が揺れます。連写必須の被写体でした。

 最後の1枚がベストでしょうがね。

 応用として絞りのブラケティングというのもありです。が連写間で自動露出が入らないといけないのでそれはそれで高速連写は厳しいです。

まとめ

 この様に、ミラーレスによるMFピーキングと拡大表示機能に加え、手動フォーカスブラケティングで、ある程度動きのある被写体に対してもオールドレンズ遊びができるようになります。

 最近のレンズのような、ピントがカリカリにあって、パリッとした感じの絵にはならないですが、それがまた味としていい感じです。

 残念ながら自分が持っているミラーレスはマイクロフォーサーズなので、そのオールドレンズが想定している35mmセンサとはサイズが異なります。せっかくレンズが描写してくれている隅っこが写ってこないのは少し残念です。このためだけにα7にする気には。

 ここで紹介したレンズも中古で1万円を切っているようです。当時のいわゆる撒き餌レンズですかね。安いし小さいし明るいしなので遊びで買っても全然良いかと思います。オートフォーカスや絞りが電子的に壊れるようなこともないのでレンズの傷、汚れさえ気を付ければ中古レンズでもさほど心配する必要はないのかなと思います。

 マウントアダプタも安いし、ミラーレスをお持ちであれば試しに買ってみてもよいと思います。

スポンサーリンク

作例

カメラ
スポンサーリンク
キャンプ工学

コメント

タイトルとURLをコピーしました